ガラス瓶の中の世界

『バイオスフィア実験生活~史上最大の人口閉鎖生態系での二年間~』を読みました。

 

ガラス瓶の中に、水、メダカ、水草などを入れ、密閉したものを見かけた事はありませんか?餌を与えなくとも、その中で生態系が保たれるとかいうやつです。そういうものを、バイオスフィアというらしいです。バイオスフィア実験生活は、それを人間でやってしまったわけです。8人の男女の科学者を人工の海や、砂漠や、湿地帯などを再現したドームに閉じ込めてしまう。そこで8人は酸素や食べ物を作って、生態系を循環させる実験をします。これがもう、スンごく面白いんです。ドーム内で作った少な~い作物や、家畜の乳や肉を、工夫して料理するとこなんか、鳥肌が立つくらい興味深い。生態系しかり、人間関係しかり。大きな地球では分かりにくいデータが、ミニマムなサイズにすることによって、手に取るように理解できるという。食べ物を作り、食べ、出し、それを肥料にまた作る。

 

世の中のモノがすべて、循環しているのを実感させられる本でした。大きすぎて見えないものも、小型化することで見えてくる。この実験についてもっと知りたいのですが、検索しても他に本がない。もっともっと、バイオスフィアについて知りたいです。一人の科学者が、バイオスフィアの実験後、地球での立ち位置が分からなくなって悩んだ、というのには驚きました。となると、小さな町単位でドームか何かで囲ってしまった方がいいのかな?その町で自分が、どういう風に機能しているか見えるし。その囲いの変わりが、昔の村だったのかな~。どうなんだろう?今、小さな頭で色々考えているところです。

 

食べ物のくだりに触発されて、サツマイモのケーキを作ってみました。おなかにガツンとくる、ナイスなケーキに仕上がりました。